解糖系ってなに?

 解糖系の説明をしようとする自分が怖い・・・。

 

 実は、解糖系のことはつい数年前まで全然知らなかった。

 

 一般の大概の人は解糖系?

 

 何それ、だろう。

 

 歴史を通じてこの細胞内のミトコンドリア周辺の生化学上の発見は、何人ものノーベル賞受賞者を輩出している。

 

 1931年 医学生理学賞 呼吸酵素の研究 O・H・ワールブルク

 

 1953年 医学生理学賞 クエン酸回路の考えを提唱 H・A・クレブス

 

 1955年 医学生理学賞 シトクロムCの研究 A・H・テオレル

 

 1974年 医学生理学賞 オルガネラの分離精製法確立 クリスチャン・ド・デューヴ

 

 1974年 医学生理学賞 電子顕微鏡を用いた細胞の構造研究 アルバート・クロード、G・E・バラーディー

 

 1978年 化学賞 電気エネルギーとATP合成の関係の研究 P・D・ミッチェル

 

 1980年 化学賞 ミトコンドリアDNAの全塩基配列の決定 フレデリック・サンガー

 

 1997年 化学賞 ATP合成酵素の機能解析 P・D・ボイヤー、J・E・ウォーカー 

 

                                             『ミトコンドリアのちから』より引用

 

 

 ネットで解糖系、と調べて読んでみるとはっきり言って全く理解できない化学式のオンパレードである。

 

 動画で調べると、どうやら高校の化学と生物の範囲である。

 

 学生時代につまずいたモルなどという基礎のレベルではない。

 

 しかし何とか文章で説明を試みる。

 

 解糖系とは細胞質ゾル内でのブドウ糖を分解しようとするエネルギー代謝の第一段階のことである。

 

 (第二段階はミトコンドリア内でのクエン酸回路)

 

 いろいろな栄養素が腸で吸収され、血液に乗るが、その中に炭水化物がある。

 

 炭水化物、つまりブドウ糖はご飯やパン、うどんや芋、とうもろこしなど主に主食に含まれている必須栄養素の一つだが、なぜ必須なのか?

 

 血液に乗ったブドウ糖はグルコースになり、細胞質ゾル内でまず解糖系という代謝をされ、ピルビン酸化合物に変換される。

 

 細胞を見るとよくわかるが、ブドウ糖、炭水化物は人間に必ず必要なものなのだ。

 

 その際一個のグルコースは2個のATPと2個のピルビン酸へ換わる。

 

 細かく言うと、グルコースを代謝する中で2個のATPを消費し4個のATPを生成、その間にグルコースは10段階を経てピルビン酸に換わる。

 

 その代謝中、解糖系では酸素は必要とされないし二酸化炭素も出ない。

 

 人間だけでなく全ての生物が解糖系という酸素なしでの化学変化でATPを得ており、科学者のなかには想像をたくましくしてこれをもって太古の人類の起源を語る人もいる。

 

 ATPの合成スピードはクエン酸回路内の約100倍。
 
 よって瞬発力を必要なときに解糖系のエネルギーが生成される。
 
 日常生活の中で気づかずに息を止めていることはないだろうか?

 

 仕事が猛烈に忙しくて、集中しているとき。

 

 全力疾走するときに息を止めるが、そのときのエネルギーは解糖系。

 

 火事場の馬鹿力で思わぬ力をだすが、それは解糖系エネルギー。

 

 筋トレをするとき息を止めるが、それも解糖系エネルギー。

 

 何年か前にぴちぴちのスピード社の高性能水着が禁止になった。

 

 着ている人といない人でタイムが極端に違っていた。

 

 なぜあんなにもタイムに差が出るのだろう。

 

 原理はもうお分かりだろう。

 

 きつく体を締めることにより血流が止まり、細胞を窒息させ、強制的に火事場の馬鹿力、つまり解糖系のエネルギーを引き出していたわけだ。
 
 ウルトラマンの様に短時間のエネルギーであり、瞬発力が必要なとき、瞬時にエネルギーを作れるのが解糖系エネルギー生成の特徴である。

 

 いずれ別に解説したい部分であるが、癌は解糖系のエネルギーで細胞分裂・増殖する。
 
 癌は激しい細胞分裂でATPを消費するので、クエン酸回路を待っていられない。
 
 早くATPが欲しいのだ。

 

 それで速いスピードでATPが得られる解糖系で自身のエネルギーをまかなう。
   
  (逆説的に言うと、ある細胞が癌になってミトコンドリアが死に、解糖系のみのエネルギー代謝になるのでなく、何らかの理由(細胞の酸性化、ウイルス、細菌、薬品、ストレス)によってミトコンドリアの内膜異常が起こりミトコンドリアが働かなくなってしまう、同時にその代謝異常が遺伝子を狂わせ癌が発生という道筋が現在有力である。その理由は、癌を分析すると一つの遺伝子異常ではなく、複数の遺伝子異常がみられるのだ。これはどういうことかというと、一つのDNAの異常が癌を引き起こすのでなく、ミトコンドリアを弱らせる環境が、同時に様々な遺伝子異常を引き起こしているということの証左なのである。) 

 

 炭水化物を控えることによって癌を兵糧攻めにするという発想はここから来ている。
 
 最近であるが、癌に関連する本を読むと先述したワールブルクが頻繁に出てくる。

 

 (先述のノーベル賞の表の中にワールブルクの名があり同一人物。)

 

 どうやら彼が、癌になるメカニズムを発見した第一人者らしい。

 

 は・・・八十年以上前の人・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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